趣味的音楽生活
リスナー歴20余年の音楽好きが、ひょっとすると住めば都かもしれない地方都市ここ岡山から、ジャンルを問わずその時々で気に入った作品を紹介いたします。アメリカンロックやSSW、ジャズから民謡、落語まで。気分次第で何でもアリ。
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TOMASZ STANKO QUARTET/LONTANO
いやあ、美しい。

先ごろ芥川賞を受賞した川上未映子さん。
これほど狂おしいまでに剥き出しの粘膜のような女らしさを感じさせる美女に出会ったのは本当に久しぶり。
ぽってりした肉厚の唇なんか、まるでそこだけ別の意思をもった軟体動物のようだ。
週刊文春のグラビアに、体温が伝わってくるような生々しい艶姿で登場しているのを見て、悩殺されました。
もちろん小説の方も才気とパワーにあふれたものらしくこちらも期待十分。
今後の動向に注目、です。

TOMASZ STANKO QUARTET/LONTANO
139.jpg

イタリアを代表するトランペッターの後は、東欧のトランペッターにも触れておこう。

エンリコ・ラヴァ同様に最近はECMから作品を発表しつづけているポーランドのトーマス・スタンコ(ポーランド読みではトマシュ、が正解らしい)による2006年の作品。
バッキングは若手ピアニストのマルチン・ボシレフスキを中心に結成されたシンプル・アコースティック・トリオが担当している。

ポーランドのジャズと言えば、『水の中のナイフ』などロマン・ポランスキーの映画音楽で知られるクシシュトフ・コメダの名前を思い出すが、スタンコはかつて彼の作品ばかりを集めたアルバムを発表したこともあるほどのコメダ好き。本作でも引き続き彼の作品を1曲取り上げている。

エンリコ・ラヴァが静かな中にもどこかラテン的な開放感を潜めているのに対し、トーマス・スタンコにはそういう外向的な雰囲気が全く感じられない。
全篇にわたりひたすら内面に沈潜していくような、スタンコならではの耽美的かつダークな演奏が繰り広げられる。
こう書くとドロドロした陰惨なジャズを想像されそうだが、実はそれほど暗いわけでもない。確かに一聴しただけでリスニング・ルームの空気が重く淀んでくるようなねっとりとした質感はあるのだが、屹立したリリシズムによって演奏が支えられているので決して口当たりは悪くない。
水晶のように硬質で透明、そして冷厳なほどクールな演奏とでも言えようか。

スタンコのトランペットの響きは繊細な反面、愛想がなくそっけない。
したがって最初はとっつきにくい印象を抱きがちなのだが、じっくり付き合って行くうちにどんどん味わいが増してくる。
冷たいのに妙にソウルフル。
静かな演奏の中に、ぎりぎりまで張り詰めた緊張感が漲っている。
この辺りが一度クセになるとなかなか抜け出せないスタンコの魅力だろうか。

このメンバーによる録音も3作目とあって、息もピッタリ。どこを切っても血が噴き出るような緊密なアンサンブルを聴かせる。バックの演奏はまだ30歳そこそこという若い連中だが、なかなか侮れない。
特に本作ではスタンコが引っ込んで、演奏をトリオにまかせている部分が少なくなく、その分シンプル・アコースティック・トリオの力量を存分に堪能することができる。

録音はいつものレインボー・スタジオ(オスロ)ではなく、南フランスのスタジオを使用。しかし、クオィティは高く、見事にECMの音になっている。

日本にどのくらいファンが存在するのか全く見当がつかないのだけれど、個人的に最も注目しているジャズ・ミュージシャンの一人です。


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テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

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